2023/11/03 00:39
これまでたくさんのカロナンを見てきたことで、ひとつの仮説があり考察してみました。
カロナンバスケットといえば、人気のトラベルシリーズ。
トラベルシリーズはアメリカ全土を中心とした各地域をモチーフにしたもので、幸運のpennyが貼られている唯一のモデル。
pennyの製造年がそのカロナンの製造年という説があります。
カロナンは正式には1960年以降に作られたとされています。しかしpennyには1940年代や50年代があり、penny説は不確定とされています。
カロナンバスケットが全米で人気となったキッカケは、ニューヨークのファッション媒体に掲載されたことがきっかけです。
当時、手作りのカロナンは販売ルートを各地域のブティックとしていました。その地域にあるブティックがその地域のトラベルシリーズを売っていたということです。
おそらくカロリンとナンシーは、当初カロナンバスケットをかなりゆっくりと手間暇をかけて作っていたと思われます。
その後人気が出たことで、アメリカ全土のブティックに卸すために、まず建物だけを描いて建物名はあとでカロナンではない誰かがその地域の建物名を書いていたと推測します。
その証拠に建物名が空白のものや、マジックで書いて消えかかっているものも多数あります。つまり文字にコーティングされていない。
一方、人気が出る前は建物名もカロナンが書いていたのは間違いないと思います。そのカロナンは作成時に建物名を書いて、その上からコーティングしています。つまり文字が消えていないし、そのようなカロナンは全て筆跡が同じです。(2パターンの筆跡)
つまり人気が出る前と後では、カロナンバスケットの作りは全く同じでも時代背景の前期、後期が見られるのだと思います。
今後はそのような考察から、当店ではカロナンバスケットを前期と後期のモデルに分けて商品説明を行いたいと思います。
バスケットそのものは、カロナンが概ね同時代に作成していますので品質の差はありません。
ですが、そのトラベルに込めたテーマが明確に見て取れるのは前期モデルということになりそうです。
なぜ明確に見て取れるのか?
それはバスケットの蓋を見ると一目瞭然です。トラベルの蓋にその地域の特色を表現しています。逆に言うと後期はそういう表現はありません。
当店で初期に販売した冒頭や上記の写真のカロナンは、まさに前期の定義全てに当てはまる素晴らしいカロナンでした。(ああいうのは探しても見つからない)
是非、そのカロナンの説明文も一読してください。
今後ともいい状態のカロナン(前期後期かかわらず)をご紹介していきたいと思います。